2012年07月04日の記事

日本ってプレゼンテーション貧国


 仕事で今日は某企業の会社から社員に対するプレゼンテーション、明日は某メーカーからエンドユーザへのプレゼンテーションと、プレゼンテーションに関する打ち合わせが続く。昨日NHKで「TEDカンファレンス」というインターネット上で見られる講演会のことを扱っていた。TEDは様々な分野の人物が様々なテーマを持ち寄って舞台でプレゼンテーションを行なう様子を動画配信していて、これが実に面白い。そのプレゼンテーションの巧みさが際立っている。こういう光景、どうして日本ではあまり見られないんだろう。昔から日本人はプレゼンテーションというものに対する能力に欠け、そこに力点を置いた教育も立ち遅れている、と指摘されてきたが、ことプレゼンテーションに関しては個人だけでなく、日本の企業も弱い気がする(日本の政府も)。僕がお付き合いしてきた企業さんでも、特にメーカーさんなんかは、ものづくりにおいてはスゴいアイデアと技術力をお持ちなのに、こと市場に対するプレゼンテーションつまりマーケティングと広告においては会議室に並ぶ面々の声がなぜか小さくなってしまうのだ。特に製品やサービスに関連する人の文化背景の把握、人の感性に訴える要素の抽出といった部分は苦手のようである。昔は「いいものを作れば売れる」時代だったが、最近はそうもいかない。「自社の製品やサービスの利点をいかに明確に強くエンドユーザーにアピールできるか」が大きな鍵になってきている。その中ではコンセプトを明解にする作業はもちろんのこと、人の心を動かす部分を抽出し、最大限の表現を見出すことが需要である。「人の心を動かすとは何か」TEDのプレゼンテーションを見てもそうだが、プレゼンテーションで成功するには「ワンポイントをアイデア巧みに人の感性に訴えて表現すること」が有効である。
「いらないものを捨てて絞り込む」
「人の感性に響く訴え」
 これが企業さんにはなかなかできない。だから、僕らみたいな商売が成り立っているとも言えるけど、それを外部の人間に任せるのは本来正しく無い。現場の息づかいを知っている自分たちで見出さなきゃ本物じゃない気がする。そういう作業をせっかくしても、欲張りに結局言いたいことを全て語ってしまうので、結果として重要なことがぼけて伝わらない。プレゼンテーションデザインともいえるこの作業がますます重要であることを最近は特に感じる。ここだけの話、僕がこんな風潮を助長している悪だと思っているソフトウエアがある。「エクセル」そして「パワーポイント」だ。表組やフローチャートや組織図を作りさえすればプレゼンができると勘違いしている人のなんと多いことか。「わかりやすくまとめました」などと言っているが、その実ちっともわかりやすくない。写真1枚で生活の1シーンを見せた方がどれだけ説得力があるかわからないのになんで気がつかないんだろう?なんてことをいつも思ったりする。パワーポイント書類づくりを企画部署の若い人にやらせるべきではない。これらの作業で時間を費やしてしまい、重要なことを見落としてしまうクセがついてしまうからだ。
※下は、TEDの日本語訳をサポートするサイト。
http://www.ted.com/translate/languages/ja