2010年05月07日の記事

病院に行こう:患者はヒマじゃない

「神様が与えてくれた休日」、「こんな時しかゆっくりと読書はできない」と人は言う。僕も病気への不安とは別に、せっかくの時間だから、ゆっくりとした贅沢な時間を楽しもうと思った。しかし、入院患者の日常はそれほど暇じゃないことがわかった。

ゆっくり読書ができるほどヒマじゃ無い!のだ。

日に何度か行われる体温・血圧のチェックもあるし、突然の血液検査もある。決められた時間に三度三度食事が運ばれてくるのを食べなきゃいけない。薬をチェックして飲み、食後は片付けとどれほど食べたのか報告をする。利尿剤の影響か日に何度も通うトイレ。午前中はレントゲンの検査に行けだとか心電図の検査に行けだとか言われる。一日に二度行われる病気に関する講習に出席し、心臓リハビリでのトレーニングもかかせない。朝と夕に訪ねてくる主治医と話もしなくちゃいけないのだ。こうした合間に読書の時間やら、iPodで音楽を楽しむ時間を見つけるのだが、すぐにうとうとしてしまう。うとうとしたかと思うと、そういう時に「見舞客」がやってくるのだ。わざわざやって来てくれた見舞客をムゲに扱う事はできない。気をつかいながら病気の経緯でも話す。しかし、もう何回、入院のいきさつを話したのだろう。

患者にとって見舞客への対応が一番疲れるのだ。

見舞いの人がいろいろ本を持って来てくれて、テーブルに積まれてはいるが、必ずしも僕にとって面白い本とは限らない。というか、こういう日常では読書になぜかなかなか集中できないのだ。ベッドサイドにテレビはあるが、一日眺めてみると、テレビ番組が再放送ばかりでいかに貧弱な内容であるかという事にあらためて気がつく。小さなパソコンノートを持ち込んでベッドで打込んでいたら、病室には持ち込み禁止ですと怒られた。なんか、ゆったりと心落ち着いて集中できないのは、個室ではないからか。プライバシーがカーテンでしか守られていないからか。それとも、やはり、病人である事の所在の無さからなのだろうか。