2010年04月30日の記事

病院に行こう:救急治療室

医師達は僕をベッドに寝転ばせるや否や、全ての衣類を複数の手ではぎ取り、生まれたまんまの姿にさせた。医師と看護師たちのやりとりが聞こえる。「酸素マスク付けました」「心電図OK」「点滴入れます。ちょっと痛いですよ」「下の方の毛を剃ります」「尿管にチューブ入れます。消毒します」「おむつ巻きます」「シート載せました」……。「おいおい、これから俺はどうなるのだ」。ということで、救急治療室からすぐさま緊急手術室へ運ばれる。といっても心筋梗塞の場合はまずは、カテーテルという細い線を血管に入れて心臓まで到達させ、造影剤を使って心臓の血管の状態を映し出すのである。で、患部が見つかれば、そのままカテーテルで治療してしまうのが一般的である。動脈にカテーテルを入れるには腕、太股、肩のどれかだが僕は太股から。部分麻酔が効いているので最初血管に線が入って行く違和感はあるものの、痛くは無い。僕は「うまいこと頼んます!」と医師に声をかけた。僕の左にはモニターがいくつかあって、僕自身自分の心臓の血管が確認できる。医師達は複数いて若い。とりかわす会話も若い。「ねぇ、もうちょっと前がいいんじゃない」

「理想を言えばここだけど、妥協点というのもあるからね」

「こっちはどうなのかな?」「こっちもいっちゃってるかな?」「心不全を起こすような心臓には見えないけどな」…、モニタールームで検討を始めた先生達を待って、看護師たちが言う「ばかに時間かけて協議しているわねぇ」「患者さんをベッドに移し替える時、先生達も来て手伝ってくれないとこまるわ」。全てが聞こえているだけになかなリアルである。君たちに任せるしか無いが、たのむぜ。