2009年01月08日の記事

新春カルタ取り会議

 昨日はクライアントさんの所へ初企画会議に出かけた。そこで始まった企画会議が面白いスタイルだったのでご紹介しよう。これはこの会社の新しいカタログを企画する為の会議だったが、企画部長がなにやら、大量のA4用紙を持ってきて部屋の床に並べ始めたのである。用紙には社内で挙げてもらったさまざまな企画のキーワードがプリントされていた。全部で60枚ほどあり、順不同でバラバラに敷き詰め、その回りに社長、副社長初め企画スタッフや製品開発スタッフらが8人ほど立ち並んで、僕も参加し、皆でブレインストーミングしようというのだ。さながら「新春カルタ取り会議」である。ブレインストーミングとは、皆で自由に意見を出し合い(主に意見を戦わせる場ではない)、多様な意見と考え方を抽出する方法である。なんだか楽しくなってきた。こうしてプリント紙を床に置くと、意見者は自分の意見に沿って系統立てた用紙を抽出したり並べ替えたりして話すことができる。全体を視野に入れて皆がその過程を眺められる。過去にこのような会議をした事が何度かあるが、パワーポイントによる企画会議なんかよりダイレクトで手っ取り早く、こうしたアナログ手法もなかなかいいものである。皆が立っているというのもいい。パワーポイントが唯一無比の会議ツールとする風潮の昨今だが、考える、意見を戦わせる、そうした時間こそが大切なのに、担当者はなんかパワーポイント制作ばかりに時間を割いていて、実のところ見栄えはいいが中身が無いものをだらだら見せられて本末転倒である。これを僕はパワーポイントバカと呼んでいる。最近は白板に文字を書くことすら少なくなっていて、自分の口で意見を言う事すらままならぬ気配。「本当にお前。考えてんのか!」

 

 僕には持論があって、「企画デザイン」の仕事は「しゃべる事」だと思っている。何も形が無い状態から何か物を造るという過程では「しゃべる事」が重要である。意見を言い、論を展開し、説得し、理解させ、戦うために。だから、無言のデザイナーや企画者など、考えられないのだ。デザイナー諸君、まず話す事を学びなさい。