お葬式

一昨日葬式に出かけた。久しぶりに焼香をした。親戚筋の葬式だが、葬式の間、この儀式を客観的に眺めていた。冷静に眺めると葬式の様式は実に不思議な事だらけである。法要の始まりと終わり、お経、祭壇、焼香の作法、法要に伴う楽器の数々、位牌の名、棺の装飾、霊柩車、そして集う人…。もちろん仏教・宗派が長年つけたり足したりしてきた宗教儀式のフォーマットがあるのだろうが、相当に不透明である。不透明だが列記としたカタチの重さはあって、このように日常から遊離したような幻想儀式を葬儀屋がシステマティックに司っており、参列者は少しも惑うことなく素直に身を委ねているのだ。ひとつだけリアルなのは、香の香りだけである。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…(私は阿弥陀様の名をお呼びします。阿弥陀様のお名前を、阿弥陀様のお名前を……)喪服に着替えたとたん、人は急に仏に帰依することができるのだろうか。さて、腹が減った。担々麺が喰いたい。

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