騙されてはいけませんよ



 ただ今仕事で必至にイメージを探しているがなかなか見つからず苦労している。グラフィックデザイナーは思い描いたイメージを最終的に現実にするための手段を選ばない、という感じがあって必死だったりする。そこまででもないが、僕の作品事例でバラしちゃうと、上は某社のカタログの表紙だが、表紙に使われている写真は、僕がバリ島のホテルで撮った下の写真である。写真を撮る時「何かに使えるかも」という感はあったのだが、こうなるとは想像していなかった。カタログ制作時に狙いの空気感がぴったりということで思い出し探し当てた。よく見ると同じようで椅子が違っていることにお気づきだろう。実際にカタログに載っている椅子を、カメラマンにスタジオで同じ角度同じ光り具合で撮影をしてもらい合成したのだ。また現実感を遠ざけるため、モノクロ表現にもしている。



 上は某社敷材製品のカタログだが、新製品のためカタログ制作時には製品の現物が無くCGで制作した画像を使っている(デザイン世界では電化製品とか車とか3DCGで描いたものを使うというのはよくあって、素人目には本物と見分けがつかない)。当然上に置かれた人物、犬、車もすべて合成である。ターゲットコンセプトをふまえてどうしても配置したかったVESPAは大手中古バイク店を探し歩いて撮影した下のスナップ写真を加工して採用。車体の色は変えている。実は、右上のポルシェも僕が散歩途中に撮ったスナップ写真なのだ。
 もちろん合成せずに制作できたらそれに越したことはないけれど、合成の方がリアルってこともある。騙しじゃないかといぶかしがる人もいるかもしれない。でも、あなたが目で見ている景色だって本当は脳内で勝手に描いている映像にすぎないのですがね。

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