町のゆるデザイン研究:その5


 これはとある銀行の窓口である。ふと左を見るとローン相談コーナーの案内POPがあった。わざわざ白紙でアウトライン文字をプリントして色鉛筆で丁寧に塗り分けしている。下を見るとアンケート用紙の回収箱らしいが、こちらは凝っていて、カラープリントしたカエルのイラストがハサミで切り抜かれて貼ってあるのだった。箱の側面にも装飾が施されている。いつものように、これらのゆるデザインが銀行業務にどうして必要なのか批評したいところだが、この、まるで幼稚園のような手づくりPOPが銀行や郵便局になぜ多く見られるか、考えてしまった。海外の銀行では考えられないことだろう。手作り感100%で福祉施設なんかのプレイルームのようである。これらは各支店単位でやられていることらしく、熱心な所とそうでない所があるのは面白い。本来の伝達目的を飛び越えて、単に制作者のノリが反映された遊び過ぎの展示物も時おり見受けられて面白い。これらは支店の従業員が時間を割いて制作するんだろうか。どうも地域サービス機関として町の人々に親しまれる銀行の演出ということらしいのだが、その点でいえば、まんざら効果がないわけではない気もする。逆に洗練されたPOPでは意味が無いのだ。いつからこんなことが流行り出したんだろうなぁ。

コメントが2個あります

  1. よっぺー より:

    最近どこもこういうの多いね。郵便局とか公民館とか。
    この前、米屋の軒先で手書きの「モチ」というポップに心うばわれた。
    星飛雄馬のボールが「ギュウウン」と唸っているシーンで出てくるような、
    劇画タッチの「モチ」だった。
    筆で太くねばっこく書かれて、ごていねいに字のまわりにギザギザをつけて迫力アップ。
    なぜあの書体で「モチ」と一言書かれたのか、
    店主の方に聞いてみたかった。
    「モチあるよ!」と強く訴えかけたかったのか。
    少なくとも私は心惹かれたので、あのポップは正解。

    • kiddagan より:

      ●よっぺーさんへ
      そのモチのPOPは広告としての目的意識があるので良くも悪くもデザインの範疇に入るのだが、ただやみくもに思いのまま幼稚園飾りを銀行や郵便局に施すってところが、興味のわくところなんだなぁ。このあたりに日本らしさを強く感じるのだ。

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